無人島長平(野村長平) (1762<宝暦12>年~1821<文政4>年)
江戸時代の船乗り。土佐国(現高知県)岸本の生まれ。1785年に船の難破により伊豆諸島の鳥島に流されたが、一人生き残る。その後3年後に11名、さらに2年後に6名が鳥島に漂着し、長平を含めて18名となった。彼らはアホウドリなどを食べながら途中4名が死亡したが、奇跡的に12年後に船を作って鳥島を脱出、八丈島にたどり着いた。やがて江戸に送られ、長平は1798年に故郷へ帰還した。ちょうど自身の13回忌の最中だったという。土佐藩では野村姓を名乗ることを許され、漂流生活を語るなどして収入を得、「無人島」のあだ名をつけられて60年の生涯を終えた。
<無人島長平像>
竣工: 1998(平成10)年5月
像高:
作者:
撮影時:2012年1月10日
説明:土佐くろしお鉄道の香我美駅の真ん前に像は立つ。その脇には「長平」の墓もある。太平洋も望める場所。非常に地味な人物ですが、そのサバイバーぶりは見習うべきかな?吉村昭さんが小説『漂流』(新潮文庫)にしています。また高橋大輔さんという人が『漂流の島~江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』(草思社)という現地調査本もあるようです。