銅像ハンターtaguttiの銅像ハンティング記

銅像好きがこじれてよじれて20年以上。日本中の銅像ハンティングは続きます…

鳥取県編 その17

〇木の葉天狗…江戸時代の文献などに多く見られる天狗の一種。境鳥とも呼ばれる。人と同じような顔と手足を持つが、嘴、翼、尾羽を持つという。カラス天狗の一種とも見なされている。 

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〇雨降り小僧…鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に載り、江戸時代の黄表紙にも多く絵が載る妖怪。中骨を抜いた和傘をかぶり、提灯を持った姿。中国の雨の神「雨師」に仕える侍童(貴人に仕える子供)と述べられている。水木しげる妖怪ロ-ドでは、「雨を調節する役目」と記される。 

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〇すっぽんの幽霊…あるスッポン好きの男が、スッポン料理を食べにいくと、主人の顔がスッポンになっていた。以降その男はスッポンが食べられなくなったという。スッポンが「食いついたら離さない」というところから大変執念深い性格とされ、そこから生まれた話か?この話の由来はやや不明瞭(名古屋あたりの話とか、『北越奇談』に載るとか)。 

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〇お歯黒べったり…目も鼻もない顔に、お歯黒をつけた大きな口だけがある女の姿をした妖怪。江戸時代の『絵本百物語』(竹原春泉斎)に登場する。のっぺらぼうの一種と考えてもよい。 

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〇かみきり…「髪切り」(黒髪切りとも)。人の頭髪をひそかに切るという妖怪。江戸時代に散発的に記録されている。キツネとも「髪切り虫」(本当のカミキリムシとは違う)とも人の仕業ともされる(人の場合は偏執狂やカツラ屋の仕業とも)。 

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〇一反木綿…薩摩国(鹿児島県)肝属郡高山町(現肝付町)に伝わる妖怪。約1反(長さ約10m、幅約30㎝メートル)の木綿のようなものが夕暮れ時にヒラヒラと飛んできて、人を襲うとされる。首に巻きついたり顔を覆ったりして窒息死させる。または人を体に巻き付けて空へと飛び去って行くとも。もともとは単なる布状だったが、やがて手足が生える姿とされた。地域的に限られる妖怪だったが、水木しげるが取り上げて一気に有名な妖怪となった。水木は二つの目と二つの腕をつけた姿で描いた。

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〇石見の牛鬼…西日本各地に伝わる妖怪。主に海岸に現れ、人間を襲うとされる。獰猛な性格で、毒を吐き、人を食い殺す。頭はウシで首から下は鬼の胴体を持つ。『百怪図巻』などでは、牛の首にクモの胴体の姿で描かれる。ここでもその姿である。 

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ねずみ男水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎(墓場の鬼太郎)』に登場する鬼太郎の悪友で、人間と妖怪の間に生まれた半妖怪。実在の妖怪ではない。欲に目がくらんで鬼太郎の敵方につくが、結局最後に失敗して鬼太郎らに懲らしめられ、改心して鬼太郎の味方につく。「ビビビのねずみ男」と称する。本名は「ペケペケ」。とにかく不潔である。普段は主に金と女と食い物くらいにしか興味がない。頭はよく、高い情報収集力と人間社会への順応性、応用力を持つ。善悪の境界にいるトリックスターのせいか、鬼太郎ロードでは人気が高いのか、像は撫でられてツルツルになっている。ブログの作者(私)も一時プロフィール写真をこの像にしていた…。

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(駅前から始まるロードの最初の信号のある交差点に立つ、握手できるねずみ男像)

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(かつてあったこの像は今は無いようだ…)

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(神戸ベーカリー前の橋のところにいるねずみ男像)

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境港駅前の「水木先生執筆中」像の左端)
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(「河童の泉」の下で泳いでいます。ねずみ男は泳ぎが苦手なはずなのに…)