銅像ハンターtaguttiの銅像ハンティング記

銅像好きがこじれてよじれて20年以上。日本中の銅像ハンティングは続きます…

神奈川県編  その15

 

今回は、二宮尊徳の出生地、小田原を中心に、二宮尊徳像を特集します。一応、壮年時の姿は「二宮尊徳」、幼年時の姿は「二宮金次郎」(「金治郎」の表記もあるが、像名は「金次郎」で)と表記します。

※もっとあるはずが、見つからない写真もあり、この後再度訪問した時に写真を撮り、このページに再アップしたいと思います💦

 

二宮尊徳 (1787~1856)

 江戸時代後期の経世家、農政家、思想家。相模国足柄上郡栢山村(現神奈川県小田原市)生まれ。幼名は金次郎(「金治郎」の自署が多いとのこと)。諱の「尊徳」は「たかのり」と読むのが正しい。経世済民を目指して「報徳仕法」を唱えた。実家の栢山は酒匂川の近くにあり、この川がたびたび決壊して二宮家の田畑を奪った。父も母も早世し、努力をしながら生家の再興に成功する。その後小田原藩に仕え、家老の家の債務を整理して名を上げる。その後小田原藩の分家のある、下野国芳賀郡桜町の財政再建をおこない、さらに常陸国真壁郡下野国烏山(小田原藩の飛び地)、常陸国下館、下野国今市などの改革に携わった。

栃木県でも多くの二宮尊徳像(二宮金次郎像)があるので、栃木県編の時に紹介します。

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二宮尊徳像>

場所:報徳二宮神社(神奈川県小田原市城内8-10)

竣工:2010年5月

像高:

作者:南部祥雲

撮影時:2011年5月8日

説明:兵庫県西宮市の報徳学園創立100周年記念として造られた10体のひとつ。2009年に寄贈された。

 

二宮金次郎像>

場所:報徳二宮神社(神奈川県小田原市城内8-10)

竣工:1928年

像高:1m

作者:慶寺丹長(3代目)

撮影時:※この像の写真は今ありません…撮ったはずなのですが。

説明:「薪を背負って歩きながら本を読む」スタイルの二宮金次郎が登場したのは、『報徳記』(富田高慶作)を基に1891年に発行された『二宮尊徳翁』(幸田露伴)の挿絵から(小林永興画)。「負薪読書図」とある。その後修身の教科書や小学唱歌などで尊徳の名が広まっていく中、小学校によく見られた二宮金次郎像が作られていく。小学校に立てられた最古の「金次郎」像は、1924年の愛知県前芝村立前芝高等尋常小学校(現豊橋市立前芝小学校)のものだという。以降昭和初期にかけて全国の小学校へ建造が進んだ。戦前は銅像が多かったが、戦時の金属供出で無くなっていった。その際には、教師や生徒の立会いの下で、像に襷をかけ壮行式を挙行したところも多かったらしい。

最近は、徐々に撤去されている(wikipediaの記事によると、岐阜市内では5割強の小学校に「二宮金次郎」像があるらしい<2001年現在>)。昨今は、歩きスマホなどの問題から、薪を下ろし、座って本を読む像なども作られている。

 

二宮金次郎像>

場所:報徳博物館(神奈川県小田原市南町1-5-72)

竣工:

像高:

作者:

撮影時:2011年5月8日

説明:報徳博物館の入り口外にいる。館内のエントランスには、リアルなFRP像か(?)があります(写真は今回無し)。一説に身長が180センチを超えたとのことからか、かなり大きな像です。館内にも金次郎像があるようです。また学校の廃校などで行き場のなくなった「金次郎像」を同博物館や尊徳二宮神社では「拝領」しているようです。

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二宮尊徳像>

場所:尊徳記念館(神奈川県小田原市栢山2065-1)

竣工:

像高:

作者:

撮影時:2011年1月16日

説明:隣には尊徳の生家もある。

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二宮金次郎像>

場所:善栄寺(住所)

竣工:

像高:

作者: 慶寺丹長(4代目)

撮影時:2011年1月16日

説明:「少年勉学の像」と表記があり、16歳時に刻苦勉学して、「小を積んで大を為す」を学んだ姿である。報徳博物館の入り口と同じ姿である。

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二宮金次郎像>

場所:小田原駅東口通路(神奈川県小田原市栄町1丁目)

竣工:

像高:

作者:

撮影時:2011年5月8日

説明:一番オーソドックスな姿である。この手の銅像富山県高岡市製が多いようだが、1929年頃から作られ始め、現在の平和合金の祖藤田太四郎が作った(原型は荒井秀山)という(https://www.yamagen-jozou.com/murocho/aji/douzou/douzou9.html)。

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ほかにも今手元に写真のあるところは、平塚のJA全農神奈川県本部(神奈川県平塚市八重咲町3-3)。

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わかっているが、写真がないのが、おだわら新鮮館(神奈川県小田原市西大友130)である。小学校などの二宮金次郎像は、神奈川県土地家屋調査士会が綿密な調査をしている(https://www.kanagawa-chousashi.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/04/ninokinmap.pdf)

2010年のものなので、ちょっと古くなっているかもしれない(神奈川県内では143体。最古は横須賀市の大楠小で、1925年製)。