銅像ハンターtaguttiの銅像ハンティング記

銅像好きがこじれてよじれて20年以上。日本中の銅像ハンティングは続きます…

島根県編    その12

ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげるは、鳥取県境港市のご出身であることは、もう大変有名であるが、隠岐にも「水木しげるロード延長プロジェクト」により、妖怪ワールドが拡大している。そもそも水木さんの本名が「武良茂」なのだが、この「武良」姓のルーツが隠岐の島後、隠岐の島町にあるらしい(武良郷、現中村地区)。

境港市の「水木しげるロード」には、河童の泉交差点に、「隠岐へ向かう鬼太郎親子と水木しげる先生」像がある(向かうのは水木先生なのに、西郷港に到着しているのは「ねずみ男」なんだよね…)。

〇鬼太郎親子とねずみ男

<鬼太郎親子とねずみ男像>

場所:西郷港フェリーターミナル3F(島根県隠岐隠岐の島町中町目貫の四61)

竣工:2010年

像高:

作者:

撮影時:2024年8月24日

説明:おき西郷港のターミナルの着船口側にいる。

 

〇かっぱ

<かっぱ像>

場所:八尾川(やびがわ)かっぱ公園(島根県隠岐隠岐の島町西町吉田の3)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:この付近に「福かっぱ大明神」の祠があり、日本有数の河童生息地らしい(水木しげる系でなくても、多くのかっぱ像が置かれている)。この地区のカワコ伝承、「唐人屋河童伝説」が元になっている。この祠は、屋号「唐人屋」の松岡家に伝わる伝承で、祠は1962年に当時の12代当主松岡弥太郎氏が建てたもの。

 

〇琵琶ぼくぼく(牧々)

<琵琶ぼくぼく像>

場所:玉若酢命神社(島根県隠岐隠岐の島町下西701)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:昔、盲目だが大変腕の良い琵琶法師があり、この琵琶法師がなった妖怪である。鳥山石燕の『百器徒然草』に登場する。「牧々」の名は、琵琶の名器と言われた「牧馬」から来ているらしい。

 

〇五体面

<五体面像>

場所:隠岐国分寺(島根県隠岐隠岐の島町池田風呂前5)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:『百鬼夜行絵巻』などに見られる妖怪で、人間の頭に手足がついたような姿。「五体」とは、頭・両手・両足を指しているとみられる。水木しげる氏は、「腹出し」の仲閒と解説している。「腹出し」とは、夜中に現れ、酒を勧めると喜んで飲み、滑稽な踊りをはじめる。その踊りを見た人は良いことがあると言われている。陽気な性格とも親切な性格とも言われ、ときどき人を驚かすとも言う。

 

〇天吊るし

<天吊るし像>

場所:山下商店前(島根県隠岐隠岐の島町原田1492−16)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:天井下りとも。鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に描かれている妖怪。石燕の絵では長い髪を振り乱した老婆が、家の天井から逆さまにぶら下がっているのだが、ここの像は幼児のような姿で、山梨県北巨摩郡の民間伝承の姿に近い。ともかく人に対し危害を加えることはないとされる。

 

〇提灯お化け

<提灯お化け像>

場所:銚子ダム公園(島根県隠岐隠岐の島町原田一ツ木985−8)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:オバケ提灯、提灯小僧とも。オバケ屋敷の演出にもよく見られるもので、古い提灯が上下に割れ、その部分が口となり長い舌が飛び出し、提灯の上半分に眼がある姿が一般的。鳥山石燕の『百器徒然草』では「不落不落(ぶらぶら)と言う名称で登場する。また葛飾北斎歌川国芳の浮世絵では、『東海道四谷怪談』に登場する「提灯お岩」(民谷伊右衛門に殺されたお岩の霊が、提灯から姿を現わす演出)の発想から描かれたものもある。

葛飾北斎の「提灯お岩」:wikipediaより転載)

〇せこ

<せこ像>

場所:かぶら杉(島根県隠岐隠岐の島町原田)

竣工:2010年4月

像高:

作者:

撮影時:2024年8月23日

説明:2,3歳ぐらいの子どもの妖怪。河童が陸に上ったものとされ、九州地方(鹿児島県を除く)と隠岐諸島に伝わる。外見は頭を芥子坊主にした子どもで、姿が見えないこともあるらしい。人に対しさまざまな悪戯をするとされる。例えば岩を割る音や岩が転がる音をさせるなど。山や川を移動するときに「ヒョウヒョウ」「ホイホイ」などと鳴くとされるが、これは狩猟で獲物を狩り出す「勢子(せこ)」のかけ声に似ており、そこからこの妖怪の名になったらしい。