銅像ハンターtaguttiの銅像ハンティング記

銅像好きがこじれてよじれて20年以上。日本中の銅像ハンティングは続きます…

銅像あるある その19

№19 銅像の写真が撮れない(5)

 

 銅像探しで全国を行脚しています。とりあえず出かける前にはネットなどでかなり濃厚に調査します。でもそれは場所についての情報で、銅像の現在の状況を確認するためのものではありません。行ってみると資料館が休館日だった(最近はかなり調査してから行くので、これは無くなりました)。閉館していた(千駄ヶ谷野口英世記念館=野口英世)。工事中で入れなかった(豊田市役所=豊田喜一郎・中村寿一や愛知県津島市天王川公園=野口米次郎)。工事中で所在が不明(坂出市役所=島田恭平や坂出商工会館=田畑久宣・加藤忠八)。わざわざカネと時間をかけて行っているので、工事中だとスキマや遠くから撮ったりしますが、何かむなしい感じ…。特に工事中で銅像の所在が分からないのはその怒りの向かいどころもなく、肩を落として帰るハメになります。この場合、新築された際に銅像が復活しているかの予想が付きにくく(移転されてしまうケースもままあります)、次の機会を作りにくくなります。

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左は天王川公園の野口米次郎像。この像は公園の中の池の中に浮かぶ島に鎮座するのですが、島に渡る橋が塗装工事で渡れませんでした。

右は豊田市役所の豊田喜一郎像。市役所の工事中でした。つい先日行った坂出市は街が沈滞化してましたが、市役所は改装中。銅像はどこへ行ったのやら。さらに坂出商工会館は立て直しらしく、移転してました。とあるビルの4Fを間借りしているようで、銅像がそこに鎮座しているとは考えにくく、移転先はスルーしました。もっとよく調べる必要があるかもしれません。

東京 大泉学園編

大泉学園駅北口 「大泉アニメゲート」

 大泉学園は、「アニメーション発祥の地」と呼ばれる。それは1956<昭和31>年東大泉に東映動画社(現東映アニメーション)が東映動画スタジオを作ったことに始まる。その後1961<昭和36>年に手塚治虫が富士見台に手塚動画プロダクション(のちの虫プロダクション)を設立するなど、それ以降多くのテレビアニメがこの地大泉で制作された。現在練馬区内には90社を超えるアニメ関連会社があるそうだ。

 西武新宿線大泉学園駅改札内コンコースには、松本零士の『銀河鉄道999』の車掌のモニュメントがあり、背後の説明板に「日本アニメ発祥の地」と記されている。

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 2015年4月には、大泉学園駅北口のペデストリアンデッキに「大泉アニメゲート」が作られ、『鉄腕アトム』のアトム、『銀河鉄道999』の星野哲郎メーテル、『あしたのジョー』の矢吹丈、『うる星やつら』のラムの銅像が造られた。さらに矢吹丈とラムの間が空いていて、将来もう1体の像を立てられるようになっている。

 

<アトム像>

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場所:大泉学園駅北口「大泉アニメゲート」(練馬区東大泉5-41:西武新宿線大泉学園駅の住所)

竣工: 2015<平成27年>4月4日

像高: 135cm(等身大)

作者:

撮影時: 2016年3月5日

説明:『鉄腕アトム』は、1951<昭和27>年から1968<昭和43>年にかけて「少年」(光文社)に連載され、1963<昭和38>年~1966<昭和41年>年にかけてフジテレビ系列でアニメ化(虫プロダクション制作)されたマンガ。アトムはその主人公で、天馬博士が作ったロボット。手塚治虫の創った虫プロダクション練馬区にあったし、手塚治虫自身も練馬区に住んでいた。

 

星野哲郎メーテル

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場所:大泉学園駅北口「大泉アニメゲート」(練馬区東大泉5-41:西武新宿線大泉学園駅の住所)

竣工: 2015<平成27年>4月4日

像高:

作者:

撮影時: 2016年3月5日

説明:『銀河鉄道999』は1977~81年にかけて「少年キング」に連載された松本零士の代表作のSFマンガ。1978~81年にかけてフジテレビ系列でアニメ化された。のちに連載が再開されたため、この当初のものを「アンドロメダ編」。以降のものは「絵ターナル編」と呼ぶようだ。星野哲郎は主人公の少年。999に乗って、機械の体を手に入れようとしている。メーテルは哲郎を999の旅へと誘い、ともに旅する謎の美女。作者松本零士練馬区在住で、練馬区名誉区民となっている。

私の写真はメーテルの帽子が画面から切れてしまっている…。

 

矢吹丈

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場所:大泉学園駅北口「大泉アニメゲート」(練馬区東大泉5-41:西武新宿線大泉学園駅の住所)

竣工: 2015<平成27年>4月4日

像高: 164.8cm(等身大)

作者:

撮影時: 2016年3月5日

説明:矢吹丈は『あしたのジョー』(原作高森朝雄梶原一騎>、作画ちばてつや)の主人公。講談社の「週刊少年マガジン」に1968~73年まで連載され、1970~71年にかけてフジテレビ系列でアニメ化された。東京山谷のドヤ街に現れた矢吹丈がプロボクサーとなり、最後は灰のように真っ白に燃え尽きたジョーの絵で終わる。

矢吹丈の像は、これ以外に台東区いろは会商店街入り口付近(台東区日本堤1-32-3)の土手通り(都道306号線)にあるFRP像がある(最近だいぶ色あせたが…。私の写真は2013年のものでただ原型を留めている)。像高190cmで2012年に立てられた。またリバレーションジム(墨田区石原4-1-4田代ビル1F)に実物大のフィギュア像がいるらしい。このジムは元全日本フェザー級チャンピオンの木村鋭景氏のジムで、以前講談社が作った限定品のフィギュアなのではないか、とのこと(これを銅像カテゴリーに入れるかはなかなか悩ましい問題)。 

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<ラム>

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場所:大泉学園駅北口「大泉アニメゲート」(練馬区東大泉5-41:西武新宿線大泉学園駅の住所)

竣工: 2015<平成27年>4月4日

像高: よくわからないが、162㎝くらいとの説が…。

作者:

撮影時: 2016年3月5日

説明:ラムは、『うる星やつら』(高橋留美子)のメインヒロイン。地球侵略のためにやってきた鬼形宇宙人の娘。コミック連載時はサブキャラだったが、やがて主役キャラクターになった。「週刊少年サンデー」(小学館)に1978~87年連載。1981~86年にかけてテレビアニメ化された(フジテレビ系列)。高橋留美子も30年くらい練馬区に住んでいるらしい。

東京 葛飾編

◎『キャプテン翼

 

 サッカー漫画(アニメ)。作者は高橋陽一。現在は、少年がサッカーに打ち込む姿だった初期作品から派生して、プロサッカー選手となって世界で活躍したり、ワールドカップで激戦したりするなど、発展している。アニメ化してさらに人気が高まり、世界50カ国以上でテレビ放映された。結果、日本のサッカー選手はもちろん、ジダン(元フランス代表)、デルピエーロ(元イタリア代表)、メッシ(アルゼンチン代表)、イニエスタ(スペイン代表)など、世界の多くのプロサッカー選手もその影響があったと述べるなど、世界的な作品となっている。

 小学校・中学校編は“静岡県南葛市”という架空の年が舞台だが、作者の出身校の「都立南葛飾高校」に因んでいる。

 

2013年3月に、作者高橋陽一の出身地である、東京都葛飾区四つ木に大空翼銅像が設置され、翌年3月にはそれ以外の登場人物7体の銅像が設置された(作像した竹中銅器のHPでは、受注から除幕式まで5カ月という短い期間での作成の難しさが書かれています)。さらに2018年3月には、東京都立南葛飾高校正門前にも大空翼像が設置され、現在9体の銅像がある。

銅像群は、サッカーの様子を表わすために、後ろにステンレス板を背負わせるという、他の銅像にはない工夫が凝らされている。

  

①<大空翼像>

場所:四つ木つばさ公園(葛飾区四つ木1-22-3)

竣工: 2013年3月

像高:145cm(等身大)

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:『キャプテン翼』の銅像群で最初に立った像。意外と小さな公園で、住宅街の中にある。サッカーができるように(?)周りがグリーンのネットで覆われている。 

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②<岬太郎像>

場所: 渋江公園(葛飾東立石3-3-1)

竣工: 2014年3月

像高: 145cm(等身大)

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:大空翼の友達で、翼に匹敵する実力の持ち主。ポジションはMF。7体そろってお披露目されたときには、この像の所に作者の高橋陽一も出席したらしい。銅像は公園内のほぼ真ん中にあり、脇にはテニスコートが広がる。

 

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③<ロベルト本郷大空翼像>

場所:めだかの小道(葛飾区四つ木2-3-3先)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:ロベルト本郷は、翼の師匠に当たる元ブラジル代表の日系ブラジル人。翼がボールを蹴る様子を見ている像である。「めだかの小道」は、京成押上線の四つ木駅から国道6号線にぶつかる交差点の所で、上に歩道橋が架かっている。 

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④<日向小次郎像>

場所:四つ木公園(葛飾区四つ木1-16-24)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:ポジションはFW。大空翼のライバルである。家族に不幸がある中で活躍する努力型のストライカーで「猛虎」と呼ばれる。得意技は「タイガーショット」。

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⑤<石崎了像>

場所:四つ木駅前ポケットパーク(葛飾東四つ木4-15-10崎)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:区民サービスコーナーの前にいる。ポジションはDF。翼の同僚で、才能には欠けるが自慢のガッツで代表入りなどをしていく。像は京成押上線四つ木駅の南側、線路沿いに青砥方面に進んだところにいる。

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⑥<中沢早苗像>

場所:葛飾郵便局前(葛飾区四つ木2-28-1)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:南葛小で翼や石崎の同級生の女子。翼に一目ぼれして、以降サッカー部の応援団長。のちに翼と結婚する。銅像は応援団長として後ろのステンレス板の団旗と一体化している像である。像は郵便局の西側入り口近くにいる。 

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⑦<ヒールリフトをおこなう大空翼像>

場所:立石1丁目児童遊園(葛飾区立石1-21-6)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:「ヒールリフト」という、後ろ足の踵でボールを蹴上げ、身体の前にボールを運ぶ、という様子を銅像化した斬新な像。背景のステンレス板のライン(漫画的造形)の効果もあって、スピード感がある。立石1丁目公園は京成立石駅を降りて南側に行った商店街の中にあり、像は公園の真ん中にある(と言っても小さな公園)。

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⑧<若林源三像>

場所:立石みちひろば(葛飾区立石4-28-14)

竣工: 2014年3月

像高:

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:ポジションはGK。裕福な家の出で、実力も世界屈指。翼の最初のライバルであり、終生の朋友となる。銅像も後ろのステンレス版にゴールの網目が描かれている。像は、京成立石駅から北側に行き、三差路にぶつかったところにあるスペースで、道に背を向けて立てられている。 

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⑨<ツインシュートをおこなう大空翼像>

場所:都立南葛飾高校校門前(葛飾区立石6-4-1)

竣工: 2014年3月

像高: 145cm(等身大)

作者: 竹中銅器(原型は丸山達平)

撮影時:

説明:「ツインシュート(二人で同時にボールを蹴るシュート)」の像だが、翼一人しか造形されていない。これは記念撮影をおこなう際に、各人が翼像の右側に立って、シュートのポーズをとると、ツインシュートが完成するように造られているそうだ。都立南葛飾高校は、葛飾区役所の北東に位置し、銅像は正門の右側に位置している。この像はまだ撮影していないので、近日行ってみたいと思う。