〇田熊常吉 (1872~1953)
発明家、実業家。鳥取県東伯郡東園村(現北栄町)生まれ。神戸の材木会社に勤め、倒産間際にこの会社を引き継いだ。その後製材機用ボイラーの開発を志し、水管ボイラーの試作に成功し、1913年タクマ式汽罐の特許を得た。このボイラーは効率が良く、評判を呼び、1938年田熊汽罐製造会社を創立した(現タクマ)。1930年では日本の10大発明家の一員であった。
<田熊常吉像>
竣工: 1938年10月
像高:
作者:
撮影時: 2017年8月21日
説明:東園神社は、県道320号線沿い、北条川の脇にあるが、何か忘れられたようなうら寂しい神社だった。ここを訪ねたのは、銅像仲間の墨威宏さんが、ある時「自分の名前の銅像を探す」ということを言い出したことからだ。自分もそんなに多くない苗字なので、「あるかな?」と探したところ、この銅像に行き当たったわけだ。鳥取県を目指した理由もそこにあった。像の銘版には「皇紀2598年」の表記があり、戦争中の金属供出を免れた様子が知れる。またこの地にある銅像は、何人かの大学教授などが贈った「寿像」の複製、と書かれているので、もしかすると「タクマ」(会社ですね…)に行くと、この像の本体があるかもしれない。
ちなみに私の苗字は「タグマ」と濁ります。
〇松田昌造 (1881~1964)
医者。政治家。鳥取県東伯郡東郷松崎町(現湯梨浜<ゆりはまちょう>町)生まれ。県議会議員25年、県議会議長などを歴任。東郷町の初代町長(2期)。国民宿舎第1号として、「水明荘」を誘致した。
<松田昌造像>
竣工: 1977年10月
像高: 80㎝
作者:
撮影時: 2017年8月22日
説明:像の立っている場所は、水明荘の前庭。整備されていて、大事にされているようである。ここは東郷温泉の一角である。宿の建物の裏側が「東郷池」。日本史関係者には有名な「伯耆国東郷荘下地中分図」の舞台である。
〇孫子 (生没年不詳)
古代中国の春秋戦国時代の武将、軍事思想家。兵法書『孫子』の作者とされる。兵家の代表的人物で、「孫子」は尊称。
<孫子像>
竣工: 2007年3月
像高: 2.3m
作者: 中国製である(山東省東営市より寄贈)
撮影時: 2017年8月22日
〇孔子 (BC552?~BC479)
古代中国の思想家、哲学者。儒家の始祖。諱は丘、字は仲尼。『論語』などを著した。
<孔子像>
竣工:2003年10月
像高: 2.3m
作者: 中国製である(佐藤翔棗荘市より寄贈)
撮影時: 2017年8月22日
〇孟子 (BC372?~BC289?))
古代中国の儒学者、思想家。孔子の孫の子思に教えを受けた。著書『孟子』がある。性善説を主張し、仁義による王道政治を目指した。
<孟子像>
竣工: 2003年10月
像高: 2.35m
作者: 中国製である(山東省棗荘市より寄贈)
撮影時: 2017年8月22日
説明:この3体は、燕趙園の多目的広場・集粋園と園内を結ぶ中庭である(入るのは有料)。燕趙園は、中国との友好の証として1995年にできたテーマパークだが、有料であるわりにこれといったものがなく(建物は本場中国で作って持ってきたらしいが、有料なのが足を引っ張っているか)、現在はすぐ脇にある「道の駅燕趙園」との併用らしい。自分が行った時にもほぼ誰もいなかった。
3体の像の脇には、「西王母と八仙人」の石像がある。これはとある大阪の篤志家から寄贈を受けたもののようだ(2006年設置)。