銅像ハンターtaguttiの銅像ハンティング記

銅像好きがこじれてよじれて20年以上。日本中の銅像ハンティングは続きます…

神奈川県編  その16

北条早雲 (?~1519)

 戦国時代初期の武将。伊勢新九郎時宗瑞が本名。「北条」姓は、嫡男氏綱の代になってから。かつては一介の浪人から成りあがった典型的な戦国大名とされてきたが、近年の研究から、室町幕府政所執事を務めてきた、伊勢氏の出自との説が主流となっている。備中国荏原荘(現岡山県井原市)生まれらしい。父は、伊勢盛定室町幕府8代将軍足利義政の申次衆(将軍の側近)だったことがわかっている。姉の北川殿が駿河国守護今川義忠に嫁いだが、義忠が討ち死にし、嫡男龍王丸(氏親)が幼かったため家督争いがおこった。そこで宗瑞が駿河に下向してこの難局を解決し、伊豆に近い興国寺城を与えられると、伊豆に攻め込み、伊豆の堀越公方足利茶々丸を滅ぼした。さらに相模を侵略して、小田原城を奪取すると、1516年には相模を平定した。

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北条早雲像>

場所:JR小田原駅西口ロータリー(神奈川県小田原市城山1-4)

竣工:1990年4月

像高:5.7m

作者:石黒孫七

撮影時:2007年6月8日

説明:小田原市の市制施行50周年を記念して立てた。足元に牛が3頭いるのは、小田原城攻めに「火牛の計」を使ったとされることから。また頭巾姿なのは、「早雲」を名乗ってからの入道姿をイメージしたという。鋳造は竹中製作所である。

 

土肥実平 (?~1191)

 平安末期から鎌倉初期の武将。相模国の中村氏の一族で、桓武平氏の流れだが、源頼朝の挙兵に参加し、その活動を支えた。

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土肥実平像>

場所:JR湯河原駅(神奈川県足柄下郡湯河原町土肥1-1)

竣工:1981年4月

像高:

作者:亀貝保

撮影時:2011年5月8日

説明:左側に妻が座っているが、彼女の名は不詳。頼朝の苦境に際し、頼朝に食事を届けたり、連絡係をしたりするなど、夫ともども頼朝の挙兵を助けた。土肥実平を顕彰する「土肥会」の設立50周年を記して作成したとのこと。彫刻家の亀貝保氏は地元湯河原在住の彫刻家。

 

古賀政男 (1904~1978)

 昭和期の作曲家。福岡県三潴郡田口村(現佐賀県大川市)生まれ。本名古賀正夫。幼少期から弦楽器を嗜み、明大マンドリンクラブで活躍、その後作曲家として活躍した。代表曲は、『影を慕いて』『酒は涙か溜息か』『丘を越えて』『誰か故郷を想わざる』『湯の町エレジー』など。

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古賀政男像>

場所:川崎大師平間寺(神奈川県川崎市川崎区大師町4-4-8)

竣工:1984年2月

像高:80㎝

作者:

撮影時:2010年6月19日

説明:氏は川崎大師への信仰が厚く、1977年に「川崎大師讃歌」を作曲したそうで、台座正面にはその楽譜が貼付されている。氏の7回忌と弘法大師1150年御遠忌の記念事業として作られた。

 

北の湖敏満 (1953~2015)

 昭和期の大相撲力士。第55代横綱。北海道有珠郡壮瞥町生まれ。本名小畑敏満。第9代日本相撲協会理事長。大変強く、14歳で初土俵、18歳7か月で新入幕、21歳2か月で横綱に昇進した。横綱在位63場所、優勝24回、32連勝、幕内で50場所連続勝ち越し、など多くの記録を持つ。

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北の湖敏満像>

場所:川崎大師平間寺(神奈川県川崎市川崎区大師町4-4-8)

竣工:2017年10月

像高:

作者:

撮影時:2017年10月6日

説明:北の湖は川崎大師の檀徒で、生前から弘法大師に厚い信仰をしていたそう。墓所もここにある。撮影時情報を確認すると、像が立ってすぐに撮りに行ったことがわかる。故郷の壮瞥町にも記念館があり(横綱北の湖」記念館・壮瞥町郷土史料館:北海道有珠郡壮瞥町字滝之町294-2)、ここにも銅像がいる。こちらは横綱としての像である。

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新田義貞  略

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新田義貞像>

場所:新田神社(神奈川県川崎市川崎区渡田2-14-8)

竣工:1962年7月

像高:

作者:慶寺丹長(3代目)

撮影時:2010年10月14日

説明:決して大きいサイズではないが、堂々としている。この地は、義貞の家臣、亘新左衛門早勝の領地で、早勝が、義貞の討ち死にの際に脇差と鏡と陣羽織を得て、この地に持ち帰り、「新田大明神」として廟を営んだところから。多摩川対岸の大田区矢口にも新田神社はある。